ウォルマート・ジャパン・ホールディングス合同会社の完全子会社となった合同会社西友が08年1月に日本チェーンストア協会のチェーンストア販売統計のメンバーから抜けなければ、チェ-ンストア総販売額が21年ぶりの13兆円割れとなることはなかった。09年は12兆8349億8200万円。合同会社西友の売上高は1兆円を割ったといえども8000億円規模はあるという。
livedoorニュースに「眼光紙背」というコラムがある。不定期で作家・起訴休職外務事務官の佐藤優氏が書いている。2009年11月24日11時00分にアップロードされた「【佐藤優の眼光紙背】特捜検察と小沢一郎」(http://news.livedoor.com/article/detail/4466372/)がおもしろい。いま、日本で起きていることの本質を突いている。
10月30日に日本銀行が発表した「経済・物価情勢の展望(2009年10月)」(展望リポート)は、政権与党第1党が掲げるマニフェストの経済効果を事実上黙殺した。同日の会見で白川方明総裁は、経済見通しを数値に置き換える緻密な点検作業に必要な材料が現時点でない、と理由を説明した。しかし、先行きの情勢の上振れと下振れの要因の説明部分にも、マニフェストの政策が実施された場合、経済情勢に何らかの影響を与えると考えているかどうか考慮した形跡を伺わせる記述は一切、見当たらない。材料がないのではなく、最初から考慮していなかった、つまり、日銀はマニフェストに経済政策が存在していないとみている、と理解する方が自然だ。
展望リポートでは、先行きの経済情勢と物価情勢の上振れと下振れの要因を説明している。まず、経済情勢では、(1)米欧のバランスシート調整の帰趨(きすう)(2)新興国・資源国経済の動向(3)世界各国で取り組んでいる各種政策の今後の展開(4)企業の中長期的な成長期待の動向――の4点をあげた。物価情勢では(1)企業や家計の中長期的な予想物価上昇率(2)マクロ的な需給バランスあるいは労働や設備の稼働状況を把握する上での不確実性が大きいこと(3)輸入物価の動向――の3点をあげた。マニフェストの何らかの影響を考慮したなら、経済情勢の上振れ・下振れの要因の3番目にあげられた「世界各国で取り組んでいる各種政策の今後の展開」のなかで言及されるはずだ。
そこでは、「昨年秋以降、日本を含め世界各国は、財政・金融政策、金融システム対策など様々な面で、大規模な政策対応を講じてきた。これらの効果によって、国際金融資本市場には改善の動きが拡がり、世界経済は持ち直している」との認識を示した。その上で、「こうした政策運営の今後の展開は、わが国も含め世界経済の動向に大きな影響を与えることになる。すなわち、民間需要が依然として脆弱な状況のもとで、公的な需要刺激策の効果が薄れていく場合には、景気が下振れるリスクがある」などとし、民主党が主張する内需主導への政策転換についても、上品に無視した形だ。
米国のメディア状況は、数年後のわが国の姿でしょう。編集部門で100人の希望退職を募るとの共同電ですが、どういう人がその対象になるのかが気になるところです。このニュースを書いた記者がどのような思いで書いたのかも知りたいところです。
赤松農林水産大臣は、名古屋の中央卸売市場で、イオンの産地直送がうまくいっていない旨、発言したことが産経新聞の報道で伝えられているが、確かにイオンの総合スーパー事業会社のイオンリテールは、農産売場で100億円の赤字を計上するなど課題を抱えているようだ。このため、イオンリテールでは農産品の地場仕入れを積極化する方針に切り替えているという。同方針は、イオンの岡田元也社長が10年2月期の第2四半期決算発表で明らかにしたものだ。
赤松大臣の発言に対する産経新聞の報道は、イオンの産地直送に対して批判的なトーンを伝えているが、イオンリテールが地場仕入れを積極化する方針に転じている以上、 報道が伝える“心配”は、現実化することはないと思われる。
韓国ネット社会での言論が4日間で人気スター(韓国系米国人男性)を韓国から追い出した事件は、ネット社会の2つの問題点を提起した。
1つは責任を負わない言論であっても大きなうねりとなれば相当なパワーになってしまうこと、もう1つは、ネット上の発言記録には結果的に訂正が効かないという問題だ。1つ目の問題点は、現実の社会でも、ときとして起こりうる。2つ目の問題点は、インターネット技術の発展によってもたらされた。
一度記録されたデジタル情報は簡単に瞬時に複製されるため、複製元を訂正しても同期がとれていない複製先までは訂正されず、訂正前のデジタル情報は何らかの形でネット上につながれた(あるいはすでに切断された)コンピューターのハードディスクのどこかに残り続けている。意味をもたないデジタル情報であれば、それが問題になることはない。しかし、有名人が有名になる前の発言であったりすれば、注目度も高くなるだけに、発見される可能性も高くなる。検索エンジンの発達もそれを支えている。
ネット社会は、書き言葉と話言葉が根本的に異なるメディア(媒体)であるということを無視して、話言葉の文化を、書き言葉のなかに不用意に持ち込んだ。時間と場所から切り離されて独り歩きする言葉が、その言葉を発した人物と時や場所を超えて再び結びつくときに喜悲劇が起こる。
有名人は、有名であるために関心が集中する。韓国社会からまさに“追い出された”スターも悲劇だが、そうしてスターを追い出すことに加担した個人の言動、それを許してしまったネット社会もまた悲劇だ。

